2010/02/05(金)トラックボールを変えた話

タイトルの通り、トラックボールを変えたお話です。


家電量販店のマウスコーナーに行くと、たくさんのマウスが置いてあって目移りしてしまうのですが、ちょっと大きめのお店だと隅の方にひっそりとトラックボールコーナーがあったりします。最近はトラックボールを販売してるメーカーは少なくなってきていますが、完全になくなってしまったわけではなく、たまーに新製品が出たりして、軽くチェックだけはしているつもりです。

そんなわけでnblogの中の人はトラックボール派(特にロジクール)です。自宅で使うパソコンにはトラックボールがつながっています。現在愛用しているのが1999年終わりぐらいに購入したロジクールの無線トラックボール(Cordless TrackMan Wheel)で、故障もせずに使い続けて10年ちょっとになります。今でこそノートパソコンを使っていますが、無線トラックボールの購入当時はデスクトップパソコンを使っていて、ケーブルをずるずる引きずるのが嫌だったため無線トラックボールを購入したのでした。値段は確か10000円ぐらいだった気がします。

何となく検索してみると2000年7月31日のPC Watchの記事で紹介されていましたが、確かこれはモデルチェンジの発表で、その前に無線トラックボールは発売されていたはずなのですが見つかりませんでした。前のモデルはロゴの位置が違っていて、こんな感じになります。
trackball.jpg



パソコンがデスクトップパソコンからノートパソコンに変わって、有線トラックボールならいざ知らず、無線トラックボールを使う理由がなくなったのですが、単3電池1本で数ヶ月動作するお手軽さもあって、気にせず使いつづけてきました。年に1回程度は分解して埃を取ったり、コロコロのところに油をさしたりする程度のメンテナンスはしていましたが、まったく壊れる気配はありません。

ロジクールがトラックボールの新製品をまったく出さなくなり、そろそろやばい(撤退)かなと思った2008年でしたが、なんと12月にモデルチェンジをしました。Cordless TrackMan Wheelはなくなってしまいましたが、有線に切り替えるいい機会だと思ってTrackMan Wheelを購入。しかし、例によって購入しただけで放置状態になっていました。


そして先日、Cordless TrackMan Wheelの電池が切れ、しかも単3電池の在庫もちょうどありません。今度こそ、と思ってTrackMan Wheelに切り替えました。

同じロジクールの製品とは言え、10年以上も使っていた製品と比べるのは何なのですが、実際に使ってみるとTrackMan Wheelのボールはかなり重く感じました。使っているうちに慣れるだろうと思ったのですが、毎日使うものですからガマンして使うのもおかしかろうと、何かいい方法はないか検索してみると、おもしろい方法を発見しました。


潤滑油として顔の油を使う


本当?と思いましたが、かなりお手軽なので実際に試してみました。ボールを顔につけてそのあと軽く拭き取ります。すると驚いたことにボールがとても滑らかになりました。人の物だとちょっと困りますが、自分で使うものですから汚いとか、そういうこともありません。

というわけで10年以上長く使い続けた無線トラックボール(Cordless TrackMan Wheel)はお休みして、メタリックグレーの有線トラックボール(TrackMan Wheel)を使いはじめました。今度もまた10年使えるといいけど、そろそろマウスやトラックボールといったオールドデバイスを何とかしたいと思ったりもします。




2010/02/01(月)GuruPlugの注文

前回、GuruPlugの紹介をしましたが、nblogの中の人はPLUSを注文しました。まだ発送すらされていませんが、今回は注文までをメモとしてまとめてみます。

購入方法

GuruPlugは3種類あります。Displayはまだ発売されていませんので、注文できるのはStandardかPLUSになります。購入するには右側の Add to Cart をクリックするだけです。ちなみに在庫がなくなるとAdd to Cartの所が空白になるので、こまめにチェックして在庫が入るのを待つことになります。1月31日現在、まだ在庫があるようです。

次の画面でQuantity(個数)を確認します。2月末まではJTAGボードがおまけで付くので、JTAGボードの所の価格が$0になっているかも確認しておきます。送料の関係で複数注文した方がお得なのですが、とりあえず必要な個数を入力(1個ならそのまま)したら、上の Checkout Now をクリックして次に進みます。

ユーザー登録

ユーザー登録をしていないのであれば、右側のNew Customersの所の Register & Checkoutをクリックします。すでに登録済みならメールアドレスとパスワードを入力して次に進みます。

フォームの最初の方は名前やメールアドレスなので、普通に入力できるのですが、後半の住所の所でハマりました。Countryを日本に変更すると、フォーム構成が読み直されるのですが、State(都道府県)が入力できないのです。Zip(郵便番号)とCity(市町村)とAddress(番地)だけで郵便物は届くと思うのですが、そのあとの支払いのところでどうにもならなくなります。しかし、入力しないと次に進まないので都道府県をなしにして次に進みます。

次に配送方法の選択です。要するに高い方か安い方かということで、値段が高いPriorityの方が早く到着するみたいです。自分は安い方がうれしいのでEconomyです。

支払い

支払い方法はクレジットカードか、PayPalを選択できます。最初クレジットカードで支払おうとしたのですが、ここで前述の住所の件でハマってしまいました。クレジットカードの承認で、住所がおかしい、というエラーが出て購入できなくなりました。もしかしたらnblogの中の人のクレジットカードがまずいのかもしれませんが、とにかくこのままでは購入できないので、自分はもう1つの購入手段であるPayPalの方を選択しました。

で、さらにハマります。PayPalアカウントはE5830を購入するときに作成していたのですが、購入しようとして手続きを進めていくと、Name(名前)が日本語で相手(GlobalScale)伝わるようなのです。確かにPayPalの登録は日本語で行いましたが、eBayでE5830を購入したときは、全部英語で相手に情報が伝わっていたのになんで?っていう感じです。

調べてみると、eBayでの買い物のときは、ユーザーの情報はeBayアカウントが利用されて、支払いのみPayPalだったようです。それに対して今回の場合は、住所や名前も含めてPayPalアカウントのものが使われていました。ユーザー登録は関係ないのかよ、と思いましたがボヤいても仕方ないので解決方法を調べます。

ちなみにそのまま日本語で名前が伝わると、相手から名前が読めない、というメールが来ていろいろ面倒なことになるらしいです。PayPalアカウントの名前の変更方法はFAQらしく、すぐ見つかりました。どうやら住所変更ほど簡単にはできないようで、一番手っ取り早いのは1回アカウントを削除して、表示をEnglishにしてアカウントを作り直すことみたいです。

幸い1回登録作業はしてるので、手順は同じだし英語表示でも問題なく登録できました。アカウントを削除しても、すぐに同じメールアドレスやクレジットカード番号を使って再登録できるみたいです。便利といえば便利ですが逆にPayPalは認証が甘いのでは?と思ったりもしましたがあまり気にしないことにします。

ということで今度は無事に支払いをPayPalで済ませることができました。

金額

GuruPlug Server PLUSは$129なのですが、送料で$49.33取られました。支払いの通知を見ると合計で$178.33、日本円にして16436円でした。玄柴とほとんど同じ価格になってしまいましたが、送料の割合が大きいので、複数台まとめて購入すると玄柴よりもかなり安く済みそうです。



GuruPlugの具体的な用途はまだ考えてるところなのですが、このnblogを動かしているwebサーバを省電力化できればいいかな、なんて思いながら届くのを楽しみにしています。

2010/01/29(金)GuruPlugについて

ちまたでは玄柴の話題で盛り上がっていますが、空気を読まずにGuruPlugについて自分なりにメモしていきます。ちなみにnblogの中の人は今回(27日販売)も玄柴は買えませんでした。さすがに10分で売り切れはきつかったです。


GuruPlugという名称ですが、メーカーの仕様のページにもあるように中身はSheevaPlug2ということになります。最初のSheevaPlugを初代とすると、eSATAがついた玄柴は1.5代目、そしてこのGuruPlugが2代目という扱いでしょうか。初代はSheevaPlug Development Kitという名称で現在も販売されています。紹介ページによるとGuruPlugは3種類発売されるようです。


GuruPlug Server Standard
gurustan.jpg

Standard版は$99と値段を抑えて、最低限のデバイスのみです。ほとんど初代SheevaPlugと同じだと思います。SDカードスロットもなくなってUSBポートが2つになっています。2月までに購入するとおまけでJTAGボードをくれるみたいです。

GuruPlug Server PLUS
guruplus.jpg

PLUS版は値段が$129とStandard版より上がりますが、インターフェース類がとても充実しています。GbE×2、USB×2、eSATA×1、MicroSD×1となります。仕様を見るとWi-fiやBluetoothの機能も付けられるみたいです。またStandard版と同じく、2月までに購入するとおまけでJTAGボードがもらえます。

GuruPlug Display
gurudisp.jpg

2010年の4月以降の発売予定らしいのですが、GuruPlugにHDMIが付いてモニタ出力ができるようになっています。中身も若干変更があるらしく、仕様を見ると、FLASHを2GB内蔵していたり、USBの数やEthernetに変更が加えられています。



おそらく人気が出そうなのはPLUS版ではないかと思います。自分もまだ届いてはいませんがPLUS版を注文しました。初代SheevaPlug購入者の話を見ていると、届くまで結構時間がかかるらしいのでのんびり待ちたいと思います。

2009/12/25(金)linux-backports-modules

前回、VAIO PにUbuntu9.10をインストールしましたが、コメントにて無線LANの不具合と解決方法を教えてもらったのでさっそく試してみました。


まずは現象の確認です。
Ubuntu9.10のISO(約670MB)を別のPCからVAIO Pへ無線LAN経由でコピーしてみたところ、300MBぐらいで止まってしまって、そのままエラー。もう1度チャレンジしてみると、今度は30MBぐらいでコピーが止まってしまいました。その後5回ほどチャレンジしてみましたが、コピーできるサイズの差に違いが出る程度で、最後までコピーすることはできませんでした。

VAIO Pの無線LANはath9kというドライバが組み込まれています。「karmic ath9k」のキーワードで検索をしてみると、トラブル報告がたくさん出てきました。いくつか目を通すと、対策方法は linux-backports-modules を入れるか、それでもダメな場合はドライバを作る方法になるようです。

今回は linux-backports-modules で解決できることを教えてもらいましたので、さっそくインストールしてみました。
$ sudo apt-get install linux-backports-modules-wireless-karmic-generic
再起動後、同じようにISOファイルをコピーしてみたところ、途中で切断することなくコピーできるようになりました。



ドライバが変更になっているはずなので、どこにインストールされたのか探してみたところ、/lib/modules/2.6.31-16-generic/updates/cw 以下にドライバが追加されていました。


!?


よくみると libertas.ko も追加されてるじゃないですか。もしかしてこれを使えばmbookの無線でドライバを作る必要はなかったのか、と思ってmbookの方でもインストールしてみました。


やっぱりフリーズしました (´・ω・`)

2009/12/22(火)VAIO PでUbuntu9.10

VAIO PにUbuntu9.10をインストールしたのでそのメモです。

はじめに

自分のVAIO PはZ550(2GHz)、SSD128GB、WWAN(GPS)、webカメラ搭載モデルになります。とりあえずは初期OSであるWindows7は残しておく方針(デュアルブート)でいきます。ですので、まずは別PCで作成したUbuntu9.10日本語Remixが入ったUSBメモリからブートして、Gpartedで半分ほどUbuntu用に容量を確保します。

以下はUbuntuインストール後のGPartedの画像ですが、64GBほどUbuntuに割り振りました。
gparted.png


インストール

Live版で起動して、GPartedでパーティションを分けた後はそのままインストールに入りましたが、特に問題なく終了しました。標準ドライバながらディスプレイは1600×768で認識され、無線LAN、有線LANも利用可。webカメラも問題なし。WWANのみ認識していない状態です。

インストール後の作業としては、psb(ディスプレイ)ドライバの設定と、WWAN関連をどうするか、というところになりそうです。

psbドライバの設定

レポジトリを追加します。
$ sudo add-apt-repository ppa:kalon33/ppa
updateをした後、以下の4つ(+依存関係でいくつか)をインストールします。
  • psb-kernel-headers
  • psb-kernel-source
  • psb-modules
  • xserver-xorg-video-psb
【追記】
とても重要なことを書き忘れていました。grubにパラメータを追加します。
$ sudo vi /etc/default/grub
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash mem=2000mb"
grubの変更を有効にします。
$ sudo update-grub

xorg.confを作成し、再起動するとpsbドライバが有効になります。
$ sudo vi /etc/X11/xorg.conf
Section "Device"
        Identifier      "GMA500"
        Option "AccelMethod" "EXA"
        Option "DRI" "on"
        Option "MigrationHeuristic" "greedy"
        Option "IgnoreACPI" "yes"
        Driver "psb"
EndSection

Section "DRI"
    Mode    0666
EndSection


compizを有効にする場合は、さらに以下の3つをインストールします。
  • poulsbo-driver-2d
  • poulsbo-driver-3d
  • psb-firmware
/usr/bin/compiz の WHITELIST を編集して、psbを追加します。
$ sudo vi /usr/bin/compiz
# Driver whitelist
WHITELIST="nvidia intel ati radeon radeonhd i810 fglrx psb"
外観の設定で視覚効果を変更するとcompizを有効にできます。しかし、かなり重くなりますので注意が必要です。CPUがZ520なPC(mbook:1024×600)も持っているのですが、こちらではcompizを有効にしてもそれほど重くならないので、VAIO Pの高解像度(1600×768)が影響しているのではないかと思われます。

【追記】
サウンドにノイズがのっているような気がするので、mbookと同じことをします。
/etc/modprobe.d/alsa-base.conf に以下を追加します。
alias snd-card-0 index=0
options snd-hda-intel model=basic
再起動後、ターミナルで alsamixer を実行して、Monoのボリュームを最大にします。


【追記】
コメントにて無線LANの不具合と解決方法を教えてもらったので、linux-backports-modules をインストールします。
$ sudo apt-get install linux-backports-modules-wireless-karmic-generic


WWANを使わないのであれば、ここまでの作業でおしまいです。Ubuntu9.10なVAIO Pで遊べるようになります。

WWANの使い方

試行錯誤の結果、以下の2点が問題になることがわかりました。
  • Windows側でWWANを有効にしてから再起動しないと認識しない
  • hsoドライバだとカーネルがフリーズする

hsoを使わないようにする
Windows側でWWANを有効にして再起動すると、Ubuntuからも認識されるようになります。lsusbで確認すると、WWANが認識されている場合、Option(GlobeTrotter MO40x)というのが表示されるはずです。
Bus 001 Device 005: ID 0af0:7601 Option 
認識されるとhsoが自動で組み込まれて、/dev/ttyHS0~ttyHS6まで作られます。WWANモデムはttyHS6になりますので、それに合わせてgnome-pppの設定をします。nblogの中の人はwillcom core 3Gを使っていますので、こんな設定でDeviceの所を /dev/ttyHS6 に変更します。

しかしながらこの設定で通信すると、しばらくするとPCがフリーズしてしまいます。


kernelを変更するなどしてみたのですが、どうもスマートにいきそうにないので、hsoを使わないでusbserialを使う方法で対応することにします。まずはhsoドライバを組み込まないように blacklist.conf を変更します。
/etc/modprobe.d/blacklist.conf に以下を追加
blacklist hso
次にusbserialを組み込むように設定します。
/etc/udev/rules.d/50-local.rules を作成
SUBSYSTEM=="usb", SYSFSidProduct=="7601", SYSFSidVendor=="0af0", RUN+="/sbin/modprobe usbserial vendor=0x0af0 product=0x7601"
これで、/dev/ttyUSB0~ttyUSB9まで作成されます。ttyUSB9がWWANモデムになりますので、gnome-pppの設定を変更し、これでフリーズすることなく通信できるようになります。gnome-pppの権限に関しては以前の記事をペタっと貼っておきます。


再起動なしで認識させる
WWANを使うときは毎回Windowsを起動し、その後再起動(warm boot)をする必要があるのですが、それはあまりにもめんどくさいのでなんとかしてみることにします。

検索してみると、sony-laptop というモジュールで対応できるようなのですが、VAIO Pはまだ対応していないようでした。もともとはVAIO Z向けのモジュールっぽいので、なんとも言えないのですが少し追いかけてみます。

実際は、ここであーでもない、こーでもない、などとやっているのですが、そんなの書いても仕方ないので、解決手順をまとめていきます。

手順
Sony Vaio Z-series Laptopから辿ったmailing list archiveを眺めていくと、sony-laptop-zseries-0.9np5.tar.gzというのが今月になって出てるようなので、ダウンロードします。

展開してmakeすると、sony-laptop.ko というファイルが出来上がります。

出来上がった sony-laptop.ko を /lib/modules/2.6.31-16-generic/kernel/drivers/platform/x86/sony-laptop.ko と差し替えて、depmod -a をして終了です。カーネルアップデートがあった場合は手動で差し替える必要があるので忘れないようにします。

これで起動時からWWANが認識されるようになります。


長くなりましたが、VAIO PでUbuntu9.10が(自分的には)問題なく使用できるようになり、理想的なモバイルPCになりました。