2009/12/25(金)linux-backports-modules

前回、VAIO PにUbuntu9.10をインストールしましたが、コメントにて無線LANの不具合と解決方法を教えてもらったのでさっそく試してみました。


まずは現象の確認です。
Ubuntu9.10のISO(約670MB)を別のPCからVAIO Pへ無線LAN経由でコピーしてみたところ、300MBぐらいで止まってしまって、そのままエラー。もう1度チャレンジしてみると、今度は30MBぐらいでコピーが止まってしまいました。その後5回ほどチャレンジしてみましたが、コピーできるサイズの差に違いが出る程度で、最後までコピーすることはできませんでした。

VAIO Pの無線LANはath9kというドライバが組み込まれています。「karmic ath9k」のキーワードで検索をしてみると、トラブル報告がたくさん出てきました。いくつか目を通すと、対策方法は linux-backports-modules を入れるか、それでもダメな場合はドライバを作る方法になるようです。

今回は linux-backports-modules で解決できることを教えてもらいましたので、さっそくインストールしてみました。
$ sudo apt-get install linux-backports-modules-wireless-karmic-generic
再起動後、同じようにISOファイルをコピーしてみたところ、途中で切断することなくコピーできるようになりました。



ドライバが変更になっているはずなので、どこにインストールされたのか探してみたところ、/lib/modules/2.6.31-16-generic/updates/cw 以下にドライバが追加されていました。


!?


よくみると libertas.ko も追加されてるじゃないですか。もしかしてこれを使えばmbookの無線でドライバを作る必要はなかったのか、と思ってmbookの方でもインストールしてみました。


やっぱりフリーズしました (´・ω・`)

2009/12/22(火)VAIO PでUbuntu9.10

VAIO PにUbuntu9.10をインストールしたのでそのメモです。

はじめに

自分のVAIO PはZ550(2GHz)、SSD128GB、WWAN(GPS)、webカメラ搭載モデルになります。とりあえずは初期OSであるWindows7は残しておく方針(デュアルブート)でいきます。ですので、まずは別PCで作成したUbuntu9.10日本語Remixが入ったUSBメモリからブートして、Gpartedで半分ほどUbuntu用に容量を確保します。

以下はUbuntuインストール後のGPartedの画像ですが、64GBほどUbuntuに割り振りました。
gparted.png


インストール

Live版で起動して、GPartedでパーティションを分けた後はそのままインストールに入りましたが、特に問題なく終了しました。標準ドライバながらディスプレイは1600×768で認識され、無線LAN、有線LANも利用可。webカメラも問題なし。WWANのみ認識していない状態です。

インストール後の作業としては、psb(ディスプレイ)ドライバの設定と、WWAN関連をどうするか、というところになりそうです。

psbドライバの設定

レポジトリを追加します。
$ sudo add-apt-repository ppa:kalon33/ppa
updateをした後、以下の4つ(+依存関係でいくつか)をインストールします。
  • psb-kernel-headers
  • psb-kernel-source
  • psb-modules
  • xserver-xorg-video-psb
【追記】
とても重要なことを書き忘れていました。grubにパラメータを追加します。
$ sudo vi /etc/default/grub
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash mem=2000mb"
grubの変更を有効にします。
$ sudo update-grub

xorg.confを作成し、再起動するとpsbドライバが有効になります。
$ sudo vi /etc/X11/xorg.conf
Section "Device"
        Identifier      "GMA500"
        Option "AccelMethod" "EXA"
        Option "DRI" "on"
        Option "MigrationHeuristic" "greedy"
        Option "IgnoreACPI" "yes"
        Driver "psb"
EndSection

Section "DRI"
    Mode    0666
EndSection


compizを有効にする場合は、さらに以下の3つをインストールします。
  • poulsbo-driver-2d
  • poulsbo-driver-3d
  • psb-firmware
/usr/bin/compiz の WHITELIST を編集して、psbを追加します。
$ sudo vi /usr/bin/compiz
# Driver whitelist
WHITELIST="nvidia intel ati radeon radeonhd i810 fglrx psb"
外観の設定で視覚効果を変更するとcompizを有効にできます。しかし、かなり重くなりますので注意が必要です。CPUがZ520なPC(mbook:1024×600)も持っているのですが、こちらではcompizを有効にしてもそれほど重くならないので、VAIO Pの高解像度(1600×768)が影響しているのではないかと思われます。

【追記】
サウンドにノイズがのっているような気がするので、mbookと同じことをします。
/etc/modprobe.d/alsa-base.conf に以下を追加します。
alias snd-card-0 index=0
options snd-hda-intel model=basic
再起動後、ターミナルで alsamixer を実行して、Monoのボリュームを最大にします。


【追記】
コメントにて無線LANの不具合と解決方法を教えてもらったので、linux-backports-modules をインストールします。
$ sudo apt-get install linux-backports-modules-wireless-karmic-generic


WWANを使わないのであれば、ここまでの作業でおしまいです。Ubuntu9.10なVAIO Pで遊べるようになります。

WWANの使い方

試行錯誤の結果、以下の2点が問題になることがわかりました。
  • Windows側でWWANを有効にしてから再起動しないと認識しない
  • hsoドライバだとカーネルがフリーズする

hsoを使わないようにする
Windows側でWWANを有効にして再起動すると、Ubuntuからも認識されるようになります。lsusbで確認すると、WWANが認識されている場合、Option(GlobeTrotter MO40x)というのが表示されるはずです。
Bus 001 Device 005: ID 0af0:7601 Option 
認識されるとhsoが自動で組み込まれて、/dev/ttyHS0~ttyHS6まで作られます。WWANモデムはttyHS6になりますので、それに合わせてgnome-pppの設定をします。nblogの中の人はwillcom core 3Gを使っていますので、こんな設定でDeviceの所を /dev/ttyHS6 に変更します。

しかしながらこの設定で通信すると、しばらくするとPCがフリーズしてしまいます。


kernelを変更するなどしてみたのですが、どうもスマートにいきそうにないので、hsoを使わないでusbserialを使う方法で対応することにします。まずはhsoドライバを組み込まないように blacklist.conf を変更します。
/etc/modprobe.d/blacklist.conf に以下を追加
blacklist hso
次にusbserialを組み込むように設定します。
/etc/udev/rules.d/50-local.rules を作成
SUBSYSTEM=="usb", SYSFSidProduct=="7601", SYSFSidVendor=="0af0", RUN+="/sbin/modprobe usbserial vendor=0x0af0 product=0x7601"
これで、/dev/ttyUSB0~ttyUSB9まで作成されます。ttyUSB9がWWANモデムになりますので、gnome-pppの設定を変更し、これでフリーズすることなく通信できるようになります。gnome-pppの権限に関しては以前の記事をペタっと貼っておきます。


再起動なしで認識させる
WWANを使うときは毎回Windowsを起動し、その後再起動(warm boot)をする必要があるのですが、それはあまりにもめんどくさいのでなんとかしてみることにします。

検索してみると、sony-laptop というモジュールで対応できるようなのですが、VAIO Pはまだ対応していないようでした。もともとはVAIO Z向けのモジュールっぽいので、なんとも言えないのですが少し追いかけてみます。

実際は、ここであーでもない、こーでもない、などとやっているのですが、そんなの書いても仕方ないので、解決手順をまとめていきます。

手順
Sony Vaio Z-series Laptopから辿ったmailing list archiveを眺めていくと、sony-laptop-zseries-0.9np5.tar.gzというのが今月になって出てるようなので、ダウンロードします。

展開してmakeすると、sony-laptop.ko というファイルが出来上がります。

出来上がった sony-laptop.ko を /lib/modules/2.6.31-16-generic/kernel/drivers/platform/x86/sony-laptop.ko と差し替えて、depmod -a をして終了です。カーネルアップデートがあった場合は手動で差し替える必要があるので忘れないようにします。

これで起動時からWWANが認識されるようになります。


長くなりましたが、VAIO PでUbuntu9.10が(自分的には)問題なく使用できるようになり、理想的なモバイルPCになりました。

2009/12/18(金)VAIO P購入

11月下旬に注文したVAIO Pが12月上旬に届きました。


VAIO Pは今年1月の発売時(当時はVAIO type P)から気になってはいました。ただ当時はもう少しパワーのあるCPUを搭載したノートPCが必要だったのと、チップセットUS15Wの内蔵ビデオGMA500がUbuntuで動作するかあやしい状態だったので、ThinkPad X200sを購入しました。

その後、5月にはブラウンキーボードが選択できるようになり、9月のシルバーウィークのときは大幅な値引きがされました。10月にWindows7モデル発表とともに、ボディカラーにカーボナイトブラックが追加され、その実機をヨドバシakibaで触れるにいたって、次のキャンペーンで購入することを考えました。そして11月下旬になると、CPU、WWAN、SSDのトリプルキャンペーン到来。そろそろ発売から1年経つので、モデルチェンジがあるかも、と言われていますがとうとうポチッてしまいました。

購入した構成は、Z550、カーボナイトブラック、128GBSSD、USキーボード(茶)、その他フルオプションで、12万弱でした。価格の安さが売りのatomPCとしてはかなり高いのですが、少しずつオプションを付け加えていくうちにこの価格まで上がってしまいました。DELLやHPの直販も同様なのですが、ついついオプションを追加してしまうシステムは気をつけないとやばいです。

SSDが128GBなので、半分に分けてUbuntu9.10をインストールする予定です。Windows7はおそらくほとんど使わないと思うのですが、BIOSなどのアップデートで必要になる場合があるので残しておきます。自分の使い方だと64GBで間に合う可能性が高いのですが、直販は3年保証で分解交換はしない、という前提で128GBのSSDにしました。


ということで、写真なしのインプレッションです。

VAIO Pを箱から出して手に持った瞬間から高級感でまくりです。普段からいろいろなPCに触れる機会が多いので、PCに対して特別に感じることは少ないのですが、以前AppleのMacBookを手にしたときと同じような感じがしました。

Windows7を起動すると、メーカー製PCの宿命かと思いますがなかなか重いので、とりあえずマカフィーを削除します。これだけでもだいぶ軽くなりますが、あとはいらないソフトを適当に削除していきます。

Windows7における一番の懸案事項は、WWANでwillcom core 3Gが使えるかどうか、ということだったのですが、mbookのときと同じようにダイアルアップ接続で問題なく使用できました。ちなみに付属のDoCoMo接続マネージャを起動すると、APNの1~5まで書き換えられてしまうので注意が必要です。接続マネージャでも設定次第でwillcom core 3Gが使えるみたいなのですが、ちょっと使った限りではわからなかったのですぐあきらめて、削除してしまいました。

次回はパーティションを切ってUbuntu9.10をインストールしていきたいと思います。

2009/12/04(金)DSiLLのケース

任天堂のDSiLLが先月下旬に発売されました。


DSiLL自体にはあまり興味がなかったりするのですが、仕様を見てみると、
本体サイズ:横161.0mm×縦 91.4mm×厚さ 21.2mm
ちなみにmbookのサイズ(工人舎PM)は、
約158mm (W) x 約94.2mm (D) x 約13.5~22mm (H) (突起部含まず)

縦横3mmしか違いませんのでDSiLLのケースがmbook用として使えそうです。ちなみに現在は電子辞書のケースを使っているのですが、ちょっと縦方向があまりすぎなので、もう少しピッタリなのを探していたところでした。DSiLL用なら値段も手頃だろうしかなり期待して検索してみました。しかし、、、


本体が発売してからしばらくしないとケースは出てこないようです。


いくつかは、先週末に発売されたみたいなのですが、週明けにヨドバシakibaに買いに行くとすでに全部売り切れ。amazonの方も売り切れて予約入荷待ちになっていました。先月末まで購入金額に関わらず送料無料キャンペーンをやっていたので、amazonに予約を入れて放置しておくことにしました。忘れた頃に届くとことでしょう。

ケースとはまったく関係ないですが、DSと言えば、nblogの中の人は最近はラブプ(ryしかやっていません。




2009/11/17(火)mbookでWLAN-BT StatusをON

前回のサスペンドの検証をしていたときの副産物というかTIPSです。


mbookの欠点として、無線LAN&bluetoothの状態が保持されない(電源を入れるたびにWLAN-BTボタンを押さなければならない)というのがあります。ちなみにmbookの日本語版であるPMシリーズにはBIOSでWLAN-BT Statusと項目があり、ONにしておくと起動時に無線LAN&bluetoothが使えるようになっています。
参考サイト
懲りないねっと[はかせのBlog.jp] - 工人舎 PM1WX16SA(2)

BIOSアップデートで対応されればいいのですが、今のところUMIDからBIOSが提供される気配はありません。そこで、ちょっとあやしい方法なのですが、試行錯誤の結果、mbookでも同様の設定ができることを確認しました。その方法は、、、

電源がONになってる状態で、電源ボタン長押し


BIOS設定時などは電源ボタンを押すとすぐに電源が切れてしまうので、このTIPSは使えません。またOSが起動してる状態で電源OFFを行うと、最悪起動しなくなる可能性があります。そこでおすすめの方法はUSBでLive版のOSを起動する方法です。

Ubuntu9.10はmicroSDを挿した状態でサスペンド、または無線のファームウェアを入れた状態で接続すると、ほぼ間違いなくフリーズします。これを利用して、mbookをフリーズさせ、その時に電源ボタンを長押しすることでWLAN-BT StatusをONにすることができます。ちなみに解除の方法は、確認した限りでは、ACをはずした状態でバッテリーをはずす、ことです。これで初期のWLAN-BT Status OFFの状態に戻ります。

なんというか、胡散くさいTIPSなのですが、結構な回数を試したので間違いないと思われます。nblogの中の人は無線LAN環境でmbookを使用することが多いので、このTIPSでWLAN-BT StatusをONにしてします。



以上の作業によりmbook(またはOS)が壊れてもnblogの中の人は責任を取れませんので、自己責任でお願いします。